From 大坪南美
先日、
商品を検品していた時の話。
ふと、レンズに目をやると
「キレイなレンズだなぁ」
と。
いや、もっと正確にいうと
キレイなコーティングがされているなぁ
と思いました。
コーティングの役割はなんとなく知っていましたが、
せっかくなので、詳しく調べてみることに。
そうすると、
Amazonでよく見かける製品は、買っちゃダメなんだなぁって事がわかったんです。
レティクルを赤と緑に切り替えできる照準器
Amazonで、「ドットサイト」
で検索すると、初めの方に表示されていて、結構売れていることが分かります。
私も、Amazonで商売してるので知っているのですが、相当の数が売れないと上位には表示されません。
そういうレベルです。
広告を除くと、6個のドットサイトが並んでいますが、
そのうち、赤と緑が切り替えできるドットサイトは5つでした。
どこまでドットサイトの品質を求めるか。は人によって違うので、一概には言えませんが、本物の品質を求めるユーザーにとっては色の切り替えが出来る照準器の選択はベストとは言えません。
それはなぜか?
コーティングは特定の色を反射させるものだから
対物レンズには、接眼レンズ側から照射されるLEDを反射させる役割を持っています。
高いの美的センスを誇る私が、絵で説明しますとこんな感じ。
よく、ルビーコートって聞きますが、これは640ナノメーターを中心にした色を反射させている訳です。
640ナノメーターって、なんなの。
って話ですが、分かりやすい図がありました。
引用:ウィキベディア(https://ja.wikipedia.org/wiki/可視光線)
ナノメーターは光の波長の単位で、640ナノメーターは↑の表でいうと赤色ですね。
つまり、ルビーコートってのは、赤の波長に合わせたコーティング。
ってわけですな。
確かに、外からドットサイトのレンズを見ると赤く見えますもんね。
ふむふむ。賢くなったぞ。
「じゃあ、緑は!?」
というと、波長が495-570nmとあるので、赤とは全然違うわけです。
つまり、まとめると
- レンズコーティングは特定の色を反射させるためにある
- それぞれのLEDに合った波長の色でコーティングする
- 赤と緑では波長が違う
ここまで、来ればレティクルを赤と緑に切り替えできるドットサイトを選ばないほうがいい理由が分かりましたね。
言い換えるならば、赤と緑のレティクルを切り替えるということは、
マイナスドライバーで、プラスネジを回している
回せなくはないけど、効率悪よね。って感じです。
まとめ
今日は、レンズコーティングを理解することで、買わないほうがいいドットサイトが分かりました。
確かに、海外のAmazonは別として照準器の専門店を見ても、切り替えできる照準器は売ってないもんなぁ。