Vector Optics Vekt Defense VDCF-04 Carbon Fiber 4″ Slim Handguard Rail Mountのレビュー
Vector Optics Carbon Fiber 4″ Slim Handguardとは
安価ながらも実銃対応で性能の良い、コストパフォーマンスの高い光学機器を販売するベクターオプティクス。新たなアイテムとしてハンドガード、それもカーボン製の個性的なアイテムが姉妹ブランドのVekt Defenseから登場した。
各社電動ガンのスポーツラインと呼ばれる軽量ラインでは全体が樹脂を用いて軽量に作られているため、その一部として樹脂製のハンドガードが付属する場合があるが、オプションパーツとして販売されている商品で金属製ではないハンドガードは珍しい。
今回は素材だけでも珍しい、そんなハンドガードを紹介する。
ベクターオプティクス ハンドガードの基本スペック
全長 | 108mm(4.25インチ) |
厚み | 2mm |
重量(ハンドガードのみ) | 39g |
重量(アルミ製バレルナット込) | 97g |
内空径 | 34mm |
Vector Optics Carbon Fiber 4″ Slim Handguardの外観
全体がカーボンでできており、軽いが強度面の不安を感じないハンドガードである。上面に凸部がある形状のためか、強く握ってもたわみなど合成不足を感じることはない。
取り付けは左右と下面に2カ所ずつの計6カ所のねじ止め。そしてM-LOK用のスリットが上面を覗く5面に開けられている。M-LOKのスリットはそれぞれ1スロットしか設けられていないため、ピカティニーレールやオプションを取り付ける際にそれらのアイテムがいくつのスリットを必要とするかは留意が必要である。
付属品は汎用的なM4電動ガンに対応する規格のバレルナット 、レール内部に入れてネジの締めつけからハンドガード本体を守るためのアルミフレーム、取り付け位置調整のためのシム4枚、取り付け用のネジ(1本が長いのはご愛嬌か)、六角レンチが付属し、取り付けに必要な物は一通り商品に含まれている。
Vector Optics Carbon Fiber 4″ Slim Handguardの使用感
エアソフトガンへの取り付け例として、ショートバレルと独特のグリップ一体型ストックが特徴のLancer Tactical社製のEnforcerに取り付けた。カーボン製のハンドガードの一番の特徴は重量である。
元々のエアソフトガンに装着されている金属製のハンドガードと比較すると、ハンドガードとバレルナットを合わせた重量で175gから83gへと半分以下になる。この重量差は非常に魅力的だ。オプションを付けてヘビーとなることが多いフロント周りの軽量化を簡単に行える。
今回特にオプションをつけていない状態で、ハンドガードのみ交換したところ、フロントの重量がいきなり軽くなったため、まるでブルバップの銃であるかのように相対的に後ろが重く感じる程だった。
近年ではプレースタイルやフィールドの構成からフロントが短く、ストック部も短く縮められる様なコンパクトで軽量なタイプの電動ガンが好まれる事が多くなっており、その様な構成を目指していくには便利なパーツの一つであることは間違いない。
一方で、取り付けには留意が必要だ。今回の取り付けではハンドガードに付属する調整用のシムは、アウターバレルの外径との関係で使用できなかった。また、バレルナットもアウターバレルに完全にフィットせず、アウターバレルをアッパーフレームに固定するためには5m弱の厚みのシムが別途必要となる状況であった。
さらに、当初KSC社製のQRF Mod.1に取り付けようと考えていたが、バレルナットが一定以上締め込めず、取り付けは不可能であった(別のM4用ハンドガードのバレルナットは問題なくQRFに装着できたため、今回のバレルナットに微妙なピッチの差やネジ切りのバリ等、何らかの要因があるものと考えられる)。いわゆるM4電動ガン用の汎用ハンドガードではあるが、取り付ける銃を選ぶ印象を受けた。
また、ハンドガードの上面にピカティニー等のレールやM-LOKのスロットがないため、上面へのオプション部品の取り付けは困難である。例えば、アイアンフロントサイトを設けたい場合などはハンドガードに取り付かないため、工夫が必要となる。
Vector Optics Carbon Fiber 4″ Slim Handguardのレビューまとめ
ハンドガードとしては珍しいカーボン製で形状もシンプルであるが故に異彩を放ち、目立つアイテムだ。そして、その軽さは既存のハンドガードとは一線を画しており、近年好まれるカスタムと方向性がマッチしている。自分のM4を唯一のアイテムとするために是非活用したい商品だ。