今回は光学照準器の中でも、人気のホロサイトを解説していきます。
ホロサイトのレプリカと実物の仕組みは少し違う
ホロサイトとは、光学照準器の一種です。
正式名称はホログラフィック・ウエポン・サイット(Holographic weapon sight)。
サイト内に、ドットやサークルを組み合わせた照準を合わせるためのマーク、レティクルが映し出されていて、射撃の際の目安にすることができます。
基本的に近距離や中間距離で使用するものですが、マグニファイヤというスコープのような光学機器を組み合わせることにより、遠距離にも対応可能。
そんなマルチに活躍できるホロサイト。
レプリカと本物では、大きな仕組みの違いがあります。
ホロサイトのレプリカの仕組み
レプリカホロサイトは、ホロサイトの外観をしており、「レティクル」に似たドットを表示させている仕組みとなっています。
ホロサイトの形状を似せる事に重点を置いているため、ドットサイトとしての仕組みを組み込むのに、無理をしている製品が多いようです。
また、レプリカゆえに、製造メーカーや性能など、素性のはっきりしない物も多く見られます。
- レンズのコーティングで視界が極端に暗い
- レティクルがかすれて表示される
- レンズへの映り込みが激しい
- レティクルの調整範囲が狭い
- そもそも適切な調整をすることができない
- ガスブローバックなど、反動の強い銃でレティクルがずれる、消える
- 電池の消耗が激しい
上記は素性がはっきりしないレプリカホロサイトの特徴です。
もちろん、ドットサイトとして実用的な性能を持つものもあるため、そういったものはサバイバルゲームでも充分使用できるかと思います。ホロサイトの実物の仕組み
ホロサイトの実物は、ホログラフィックフィルムに立体的に記録されたレティクルをレーザーで特殊なスクリーンに描画、表示させてる仕組みです。
出典:Wikpedia
レティクルは、ドットサイトのようにレンズ上に映っているわけではなく、サイト内の特殊なスクリーンの上で、ホログラフィックとして表示されます。
レティクルは繋がった線のように見えますが、実は小さなドットの集合体です。
ドットサイトは、LEDをハーフミラーレンズで反射させ、対物側のレンズに表示しているため、正しい位置から見ないと照準がずれる=BB弾が狙った場所に当たらないことがあります。
引用元:Wikipedia
ホロサイトはどの位置から見てもレティクルが一定の位置にあり、視点によってずれる事がないため、BB弾を狙った場所に当てることができます。
引用元:https://youtu.be/xmgeCqpw3nc
また、レンズに損傷や汚れなどがあっても、表示可能なエリアが部分的にでも残っていれば、視点をずらしてレティクルを確認し、ターゲットを射撃することも可能です。
製造しているメーカも現在EOTech社やVortex Optics社しかないため、性能に対する信頼性や保証は折り紙付きです。
ホロサイトの付け方
マウントレールの場合
ホロサイトは構造上、ドットサイトよりも高さがある傾向なため、銃本体のマウントレールに直接装着した方が視差、パララックスは小さくなります。
実例:マウントレールにマウントしたホロサイト
引用元:eotechinc.com
マウントベースの場合
銃本体のマウントレールに、ライザーなどの高さのあるマウントベースを載せてから装着することもあります。アイアンサイトとの干渉を避けたり、ノクトビジョン等を使用する際など、高さを稼いで覗きやすさを優先する方法です。
マグニファイアとタンデムで運用する場合は、QD方式のマウントベースを使うと光学機器を交換して使う際に便利。
サバイバルゲームでフェイスシールドを付けている時も、高さがあった方が使用しやすいです。
出典:https://static.larue.com/media/prodthumbs/60/ed/60edbc2e2089d00bf336aae6d0e12492.jpg
5.ホロサイトのレプリカと実物を比較
ホロサイトとレプリカの実物を比較すると以下の通り。
比較する項目 | レプリカホロサイト | 実物ホロサイト |
レティクル表示方法 | LED | レーザー |
レンズの明るさ | 暗い(ことが多い) | 明るい |
レンズの汚損時 | 使用不可 | 使用可能 |
サイトを斜めから見た場合の命中精度 | 低下 | 変化なし |
耐衝撃性 | 期待できない(事が多い) | 実銃対応 |
販売価格帯 | 数1,000円~1万円前後 | 10万円~20万円前後 |
レプリカと実物には仕組み以外にも大きな違いがあり、価格から見ても歴然です。
サバゲーを本格的にしていきたい人は、実物のホロサイトを利用するのが良いでしょう。まとめ
ホロサイトはレプリカと実物で大きな違いがあります。
流石にこの価格差をポンと出せる人は多くないと思いますが、実物の持つ性能や精度、所有した際の満足感といったものは計り知れません。
実射性能よりも、持っている銃器とのマッチングや雰囲気を楽しむ場合は、レプリカでも十分かもしれませんね。
最近はドットサイトとして実用になるレベルの、明るいレンズを使ったレプリカも増えてきているようですので、そういったものを探してみるのも手かもしれません。
自分としては、Vortex Razor AMG UH-1 GEN2が少し気になっています。