この記事では、先日のPBS-14に引き続き、PVS-14Cについて、特徴をご紹介します。
結論から言うと、PBS-14と同様、はじめての軍用ナイトビジョンにぴったりなモデルです。PBS-14に次いで、比較的安価なのもその理由の一つです。
単眼鏡として使用する以外にも、ヘルメットに装着してハンズフリー化したり、銃器へ装着して、スコープに暗視装置の役割を付加することが出来ます。
PBS-14と何が違うの?と疑問に思う方も多いと思いますが、簡単に言うと、「マニュアルゲインコントロール」が可能なのが、本機PVS-14で、不能なのがPBS-14です。
この記事では、PVS-14Cについて深掘りしつつ、値段や機能・スペックをご紹介していきます。
※以降の表示価格は2019年2月時点のものです。為替等の理由で実際の販売価格とは異なる場合がありますので、予めご注意ください。また、金額は1万円未満四捨五入しています。
軍用ナイトビジョン PVS-14Cの値段
選択できる増幅感、オートゲート機能の有無によって価格が変わります。一番安価なのは第2世代のオートゲート無しのモデルで、価格は43万円となっています。表にしてまとめましたので、こちらをご覧ください。
第2世代~第3世代(増幅感はすべてグリーンフォスファーです)
増幅管世代 | FOM | OG*なし | OG*あり |
第2世代 | 1,000~1,250 | 43万円 | – |
第3世代 | 1,600~1799 | 65万円 | 68万円(+3万) |
第3世代 | 1,800~ | 79万円 | 82万円(+3万) |
*OG(オートゲート):
XR5~第4世代(増幅感を選択できます。オートゲート機能は全モデルついています)
増幅管世代 | FOM | GP* | WP* |
XR5 | 1,600~1,799 | 90万 | 98万円(+8万) |
第4世代 | 1,800~ | 106万円 | 116万円(+10万) |
*GP:グリーン・フォスファー
**WP:ホワイト・フォスファー
XR5及び、第4世代(G4)はPhotonis Technologies S.A.S.の登録商標です。
軍用ナイトビジョン PVS-14Cのスペック
光学倍率 | 1倍 |
対物レンズ | 27mm |
対物レンズF値 | F1.2 |
視野角 | 40° |
フォーカス範囲 | 0.25mm~無制限 |
視度調整範囲 | -6°~+4° |
内蔵IR | あり 905nm |
IRインジケーター | あり |
電池 | 単3電池またはCR123x1 |
電池寿命 | 最大40時間 |
防水・防塵性能 | IP67以上 |
寸法 | 110x65x55mm |
重量 | 330グラム |
動作温度 | -40℃〜+ 50℃ |
保証期間 | 7年 |
軍用ナイトビジョン PVS-14Cの機能
オートゲート* | オプション |
マニュアルゲインコントロール** | あり |
オートブライトネスコントロール*** | あり |
レンズ交換 | ○(3倍/5倍) |
ヘルメットへの装着 | ○ |
銃器への装着 | ○ |
一眼カメラへの装着 | ○ |
跳ね上げ時OFF機能**** | ○ |
SSF***** | ○ |
*オートゲート:電源供給を高速に制御する機能です。明る環境下での解像度の低下や、イメージインテンシファイアの保護に役立ちます。
**マニュアルゲインコントロール:手動でゲインを調整を行い、画像の明るさを調整することが出来る機能です。特に周囲の明るさが頻繁に変わる場合に有効な機能です。
***オートブライトネスコントロール(ABC):イメージインテンシファイアの明るさを最適な範囲内に保ち、チューブを保護する機能です。
****跳ね上げ時OFF機能:ヘルメットに装着したときに、使用しないときに跳ね上げた際、自動的に電源がOFFになる機能です。
****SSF(Stow Safety Feature):ナイトビジョンが格納されると、自動的に電源がOFFとなり、水平位置に戻ると自動的に電源がONになる機能です。
軍用ナイトビジョン PVS-14Cの付属品
- PVS-14C単眼鏡本体
- 日中用フィルター
- 防露レンズ
- 対物保護レンズ
- ネックストラップ
- 単3電池エクステンダー
- ポーチ
第3世代以上の増幅感を選択した場合、ハードケースが付属品に加わります。
軍用ナイトビジョン PVS-14Cの関連アクセサリー
倍率レンズ
倍率の異なる2種類のレンズを用意しています。
- 3倍レンズ:8万円
- 5倍レンズ:14万円
マウントリング
単眼タイプのナイトビジョンを、近距離用のスナイピングツールに変換するためのマウントです。QD式なので、素早くナイトビジョンを取り外すことができ、ヘルメットに付け直すことが可能です。
一般的なピカティニーレールに対応しています。
- WM-14:4万円
ゼロレンズキット
通常のスコープの前に取り付けることで、普段使っているスコープに暗視性能を付与することが出来ます。
前方に取り付けることで、イメージ増強効率が維持され、ゼロレンズを通過する際に生成イメージの解像度が向上します。
- ゼロレンズキット:28万円
付属品:ゼロレンズ、小型3倍マグニファイア、MIL- STD-1913レールマウント、レンズクリーニングキット、取扱説明書、手持ちケース。
※ナイトビジョン本体は付属しません。
カメラアダプター
デジタル一眼レフカメラに、ナイトビジョンを取り付けることが出来ます。37mmまたは52mmのレンズに取り付けることが可能です。
- CA-37/52:2万円
軍用ナイトビジョン PVS-14Cの組み合わせ例
ハンズフリー化(合計:73万円)
- PVS-14本体(第3世代,オートゲートなし):65万円
- ヘルメットマウント(714LP-SR):5万円
- J-Arm:3万円
別途、ヘルメット及びシュラウドを用意する必要があります。
銃への取り付け(合計:67万円)
- PVS-14本体(第3世代,オートゲートなし):65万円
- マウントリング(WM-14):2万円
他のモデルのナイトビジョンとの違い
同じ単眼鏡タイプでは、PBS-14というモデルが存在ます。
結論から言うと、都市部など、周囲の明るさが頻繁に変わる環境で使うことを想定している場合は、PVS-14Cがおすすめです。
その理由は、PVS-14Cには、PBS-14にはないマニュアルゲインコントロール機能がついているからです。マニュアルゲインコントロールが可能な場合、周囲の明るさの環境に応じて調整が可能なので、特に都市部などでは有効に機能を使うことが出来ます。
特に第3世代以降を選択する場合、価格の差も大きくないので、PVS-14Cを選択したほうがよいでしょう。
PBS-14との価格の違い
増幅管世代 | FOM | PVS-14C(本機) | PBC-14(比較用) |
第2世代 | 1,000~1,250 | 43万円 | 35万円 |
第3世代 | 1,600~1799 | 65万円 | 60万円 |
第3世代 | 1,800~ | 79万円 | 75万円 |
XR5 | 1,600~1,799 | 90万円 | 87万 |
第4世代 | 1,800~ | 106万円 | 103万円 |
価格の比較はグリーンファスファーで行っています。
というわけでPVS-14Cのご紹介は、これで以上です。ご不明点などありましたら、コメント欄よりお待ちしております。
PVS-14Cはこちらで購入が可能となっております。
ご注文後、メーカーへ納期の確認を行い、その後にお支払い後、発注となります。
輸入にあたり、エンドユーザー登録とカナダ政府の輸出許可を受けて発送いたします。