RAZOR AMG UH-1ドットサイトをレビュー!
ホロサイトといえばEOTechとイメージされることが多いとは思いますが、実は他にも生産しているメーカーが存在します。
ドットサイトやスコープが有名な、Vortex Optics。
その会社が手がけるホロサイトは、どんなものなのでしょうか。
また、EOTechの物とはどんな違いがあるのでしょうか。
RAZOR AMG UH-1
Vortex Opticsが製造しているホロサイトは『RAZOR AMG UH-1』というモデルになります。
現在は『AMG UH-1 GEN II』にモデルチェンジされ、『RAZOR AMG UH-1』自体は『IN ACTIVE』=現役から退きました。
ポスト ホロサイトとして作られた第一世代のUH-1は、どんな光学機器だったのでしょうか。
引用:VORTEX
表:Vortex – Razor AMG UH-1 性能諸元表
全長 | 91.4 mm (3.6 inches) |
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重量 | 334 g (11.8 oz) |
仕様電池 | CR123A × 1本 |
電池寿命 | 1500~1600時間(中光量時) |
このホロサイトは2017年にリリースされ、2020年初旬まで改良を加え生産されていました。
電源はCR123Aを1本使用し、中光量で使用した際には、1500~1600時間程度の電池寿命でした。
ここでEOTechのホロサイトと違い・特色となりうる(と思われた)ポイントが一つありました。
CR123AではなくLFP123Aというリチウムイオン充電池を使用する場合、本体に備え付けられたMicro USBコネクタから、充電池を取り出すことなく充電する事が可能でした。
果たしてこの機能を使いこなしていた人がどれ位居たのかはわかりませんが、個人的にはLFP123Aの入手性の低さが非常に気になっていて、自分でUH-1を入手したとしてもCR123で運用するかな…と思っていました。
全長はEOTechのホロサイトよりも若干短めではありますが、筐体の真四角な形状により、それなりの存在感があります。
引用:VORTEX
レティクルはEBR-CQBと呼ばれる、特徴的な形状をしています。中央のドットを中間距離~遠距離用に、下部の三角を近距離用の近接照準に使用します。
光量調整は筐体後部に位置する『+』『-』ボタンで行い、15段階の調節が可能です。NV対応はしていませんでした。
もしNV対応が追加されたら、筐体的にはメーカーロゴの辺りにボタンがつくのでは、…と噂されていた所、GEN2で見事その位置にNVボタンがつきました。
現在は第二世代のモデルに切り替わってしまい、流通在庫や中古の物を探すしか入手の術はないので、今回はそのレプリカモデル、UFCさんが取り扱っている『UFC-RD-47DE』をレビューしてみます。
なお、今回の紹介するレプリカは、下記の内容が実物と異なります。
- ホロサイトではなくホロサイトを模したダットサイト
- レティクル光量調整は10段階
UFC-RD-47DE VORTEX RAZOR AMG UH-1タイプ レッドドットサイトを開封
今回のレプリカホロサイトの同梱物は、一例として下記の通りでした。
ロットや流通経路の違い等で、同梱物が変わる可能性があります。
パッケージ
VORTEX RAZOR AMG UH-1タイプ レッドドットサイト
レプリカホロサイト本体になります。ビニール袋に包まれていました。
本体カラーはDark Earthになります。
光沢のある色味で、他の同名色装備と合わせる場合は注意が必要そうです。
電池
UFC系列の赤いラベルに包まれたCR123Aになります。
充電ケーブル
白いmicro USB-USB Aコネクタのケーブルです。
LFP123A充電池を使用した際の充電用の物と思われますが、今回は同充電池を入手できず、充電の可否は試せていません。
興味本位で記載された型番を検索した所、某S社のデータ通信用ケーブル、という物と一致しましたが、工場でパッケージングの際に付加されたのか、流通側で付加したのかは不明です。
UFC-RD-47DE VORTEX RAZOR AMG UH-1タイプ レッドドットサイトの使用感
外見
ヴィンテージとエレベーションネジの位置がかなり違う以外は、比較的実物に近い雰囲気、印象をうけました。
その他の差異としては、ロゴの位置やネジ種の違い(3ドット頭の専用ネジをマイナスネジに変更、トルクスをヘックスに変更)というあたりでしょうか。
電池
CR123を1本、使用します。本体奥側が+で、電池ボックスの蓋、押さえネジ側がマイナスになります。
蓋は紛失防止のため、本体とワイヤーで繋がれていました。
レンズ
対物側は赤みを帯びたルビーコートと思われるコーティングで、接眼側はレティクルの視認性を高めるための、若干暗めのコーティングとなっていました。
一般的なホロサイトレプリカドットサイトよりも、レンズ内は明るめで視認性はそれほど悪くはない印象ですが、若干の映り込みがありました。。対物側、前面からは、角度によってレティクル表示用のLEDの光が見えるタイプです。
操作ボタン
初期のEOTech ホロサイトと同じく、本体後部に光量のマイナス、プラスボタンがあります。電源はマイナスもしくはプラスを押すとONになり、両方のボタン同時押しでOFFになります。ボタンには適度なクリック感がありました。
レティクルの光量切り替えは、10段階のようです。+を押すと光量が段階を経て強くなり、最大の光量後は最小の光量に戻ります。-の場合も同じく、光量が段階を経て弱くなり、最小の光量後に最大の光量になります。
レティクル形状
実物はレティクルがレーザーでクッキリと描画されますが、今回はレプリカの為いわゆるドットサイトとなります。
形状の雰囲気は出ているかと思いますが、本物の強い視認性には流石にかないませんでした。
ヴィンテージとエレベーション
本体右側に、ドライバーやコインなどで回すレティクルの左右、上下調整用ネジがあります。
適度なクリック感がありました。
使用する個体や銃、マウント位置などで、レティクルの調整範囲が変わることもあり、今回はどの程度まで調整可能かは突き詰めませんでした。
QDスルーレーバー
レイルへの本体の固定は、QDスルーレバーで簡単に行えます。
固定の微調整は、本体逆側のネジを使って行うことができます。
セットアップ例
UFC-RD-47DE VORTEX RAZOR AMG UH-1タイプ レッドドットサイトのまとめ
今回紹介したVORTEX RAZOR AMG UH-1タイプ レッドドットサイト(UFC-RD-47DE)、如何だったでしょうか。
ホロサイトといえばEOTech…という風潮に一石を投じたモデルですが、独特の形状や、レプリカならではのカラーバリエーション、一般的なホロサイトレプリカドットサイトよりは明るめの視界で、実用とするならばのお約束、ゼロインが自分の使っている銃器で可能かどうか、レティクルの輝度が実用的かどうか、良い個体、あたりの個体を購入できるかどうかにも掛かっていますが、意外と悪くは無いかもしれません。
実物の場合はどうでしょうか。このモデルの実物が5万円程度で購入可能だった時代もあり、LIFETIME WARRANTYで、ある程度の英語力と根気があれば、持病を複数抱えるEOTechよりも実物を購入する選択肢はありだったと思います。
GEN2となったUH-1では、追加された仕様や削除された仕様もありますが、EOTechのホロサイトにはない形状やそのマイノリティ感が好みの人には刺さる、個人的にはそんな位置付けの光学機器です。
おすすめの光学照準器
光学照準器としてそれなりの実用性能の物を、コスパに優れたものを、という場合は下記の物は如何でしょうか。
ホロサンドットサイト HS403B
引用:ホロサンドットサイト HS403B
商品名 | ホロサンドットサイト HS403B |
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重さ | 80 g (2.82 oz) |
光量調整 | 10段階 + 2段階(ナイトビジョンモード) |
対応バッテリー | CR2032 x1 |
電池寿命 | 50,000 時間 |
価格 | ¥23,300(税込) |
Aimpoint T1互換に分類される、チューブ式のドットサイトになります。
シンプルで小型ながらも実用性は非常に高く、付属するハイマウント(Lower 1/3 Cowitness)やローマウントで色々な銃器とのセッティングに優れています。
マウントのネジがトルクスなので、複数の銃で使用するのならば、オプションのQD式マウントと組み合わせると良いかもしれません。
ホロサンドットサイト HS512C
引用:ホロサンドットサイト HS512C
商品名 | ホロサンドットサイト HS512C |
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重さ | 230 g (8.1 oz) |
光量調整 | 10段階 + 2段階(ナイトビジョンモード) |
対応バッテリー | CR2032 x1 |
電池寿命 | 50,000 時間 |
価格 | ¥46,600(税込) |
2 MOA ドット & 65 MOA サークルで、ホロサイトに近いレティクル、今回紹介したUH-1に近しい形状の箱型チューブタイプドットサイトです。
バッテリー寿命はホロサイトとは段違いに長く、電池自体のランニングコストも低くなります。
ベクターオプティクス ドットサイト 1x28x40 RDSL09
引用:ベクターオプティクス ドットサイト 1x28x40 Vector Optics RDSL09
商品名 | ベクターオプティクス ドットサイト 1x28x40 RDSL09 |
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重さ | 168 g (6 oz) |
光量調整 | 6段階 |
レティクル切り替え | 4パターン |
対応バッテリー | LR44 x3個 |
価格 | ¥6,000(税込) |
レティクルが4種類から選べる、オープンタイプのドットサイトになります。
QD式で気軽に取り付け、取り外しもできて、大きめのレンズで視界が広く、コストと性能のバランスに優れたモデルです。