エボリューションギア製EXPS3ホロサイトレプリカのレビュー!
今回はエボリューションギア製EXPS3ホロサイトレプリカのレビューを行います。今回の製品の元になっているのはEOTech製EXPS3ホロサイトです。
ホログラフィックサイトでは、照準の光点が浮かび上がる点はドットサイトと同じであるが、ホログラフィーを用いたレンズにレーザーで像を投影する点が異なる。そのため、レンズやハーフミラーを使用するドットサイトと異なり、レンズに多少ダメージや汚れがあっても問題なく使用することができるほか、ドットサイトより投影部のレンズがクリアで明瞭な視界を得やすい。斜めから見た場合の照準もドットサイトより優れている。
出典:Wikipedia
レプリカ品はEOTech製品とよく似ていますが、構造的にはダットサイトとなります。
ドットサイトは、原理的には光源から発せられた光を曲面状のハーフミラーに投影することで、光の屈折と直進性を利用し、擬似レーザー照射を照準対象へ行う形式の照準器である。構造が複雑で、LEDやレーザーなどを用いた機種ではバッテリーが必要なためメンテナンスが必要、トリチウムの蛍光を利用した機種には寿命がある(放射線が尽きると全く光らなくなる)などの欠点がある。スコープのように筒型の外装を持つチューブ式と、外装を持たず、むき出しになったレンズにドットを映すオープン式の二種類がある。
出典:Wikipedia
実物は堅牢であることと構造上のこともあり10万円以上します。それと比べるとレプリカ品は1万円前後と価格は約10分の1です。
「実物でないとダメ!」と言われる方は当然実物を購入するでしょうが、一般的なサバイバルゲーマーであればダットサイト構造のレプリカ品を購入される方が多いと思われます。
それでは、早速製品を見ていきましょう。
エボリューションギア EXPS3ホロサイトレプリカを開封
パッケージは紙製です。他メーカーのレプリカ品では簡易的なハードケースに入っている製品もあるようです。
パッケージには「EXPS3」の表記はなく、「RED DOT AIRSOFT SIGHT」と印刷されています。
版権の問題を回避するためかと思われます。
箱を開けると白いクッションスポンジに製品が収められています。とても簡素です。
同梱物はヘックスレンチ1本とクリーニングクロスが1枚です。バッテリーおよび取扱説明書は同梱されていませんでした。付属のヘックスレンチのサイズはM2でした。
製品正面の写真です。
バッテリーケース前面に多少擦り傷があります。海外製レプリカ品の宿命と言えるでしょう。
製品背面の写真です。
L3 EOTechのロゴ刻印が堂々と入っています。
製品右側の写真です。
レティクルの上下左右の調整ネジおよびバッテリーケースの蓋があります。バッテリーケースの蓋には✙の刻印があり、再現度は高いです。
他社製品ではカバーの固定ネジが普通のヘックスネジですが、この製品ではトルクスネジになっています。(実物もトルクスネジです)
付属のヘックスレンチはこのネジにも使えるようですが、恐らく使うことは無いと思われます。
バッテリーケースの蓋には紛失防止のワイヤーも再現されています。ワイヤー部分一つ取っても、丁寧に作られています。
製品左側の写真です。
こちらにはNVボタン、 ↑ ボタン、 ↓ ボタンがあります。背面同様、L3 EOTechのロゴと「FOR LAW ENFORCEMENT/MILITARY USE(法執行機関/軍事用途とでも訳すのでしょうか?)」とプリントされています。
外箱は版権を意識したパッケージですが、本体側の刻印は遠慮無しって感じです。実際にはLEDを使用したダットサイトなのですが、レーザーに関するコーションラベルも貼られていて再現度は高めです。
なお、この製品にはライザーを兼ねたロック機構付きQDマウントが取り付けられています。実物では、同形状でXPS2、EXPS2、XPS3、EXPS3と種類があります。
XPS2およびEXPS2はNV(ナイトビジョン)モードが省略されているモデルでXPS3およびEXPS3はNVモードが装備されているタイプです。
EXPSの”E”はエクストリームを意味し、XPSを進化させライザーとQD機能を追加したモデルです。
使用するバッテリーはCR2リチウムバッテリーおよびCR123Aリチウムバッテリーです。
CR2リチウムバッテリーが推奨のようですが、CR2リチウムバッテリーではバッテリーケース内であそびができるため、CR123Aリチウムバッテリーがおすすめです。
バッテリーケース内部の改良によりCR2リチウムバッテリーでも接触不良が起きにくくなっているようですが、ここではCR123Aリチウムバッテリーを使用します。
エボリューションギア EXPS3ホロサイトレプリカの使用感をレビュー
レンズの透明度に関してはレプリカ製品の中でも割とクリアーな部類となります。わかりやすいように正面に白のプリンター用紙を置いてみました。
ほんの僅かに暗い程度です。他メーカー従来品でここまでクリアーなレンズのホロサイトレプリカはありませんでした。
電源を入れてレティクルを点灯させてみました(ほぼ中間程度の明るさです)。取扱説明書が無かったので色々と調べてみたところ、電源ONの方法は、
- NVボタンを1回押す
- ↑ ボタンを数回押す
- NVボタンを1回押す
これで電源がONになります。
↑ ボタン、 ↓ ボタン同時押しで電源がOFFになります。
ちなみにNVボタンはありますが、NVモードは搭載されていません。NVボタンを押すと消灯しますが、もう一度押すと再び点灯します。
つぼみアームズ様に発注していた実物EOTechホロサイトが届いたので、今回ご紹介するエボリューションギア EXPS3レプリカホロサイトとの比較を行います。
届いた実物EOTech EXPSホロサイトはNV(ナイトビジョン)モードの無いEOTech EXPS2となります。
NVモードが無い以外はQDマウントも装着済みの製品です。
使用バッテリーはCR123Aバッテリーです。
しっかりしたハードケースに収められています。バッテリーはあらかじめ本体のバッテリーケースにセット済みです。
レティクルはグリーンです。今回ご紹介するレプリカのレティクルはレッドです。(レプリカ製品の中にはレッド/グリーンをボタン操作で切り替えできる製品もあります)
画像向かって右側が実物、左側がレプリカとなります。
左側面です。実物はNVモードを実装していなEXPS2なのでNVボタンがありません。
コーションラベルとQDマウントレバー部分の形状が実物と多少違いますが、レプリカ製品は良く実物の形状を良く再現しています。
右側面です。レプリカ製品は上下、左右の調整ネジ部分の目盛りとフォントがやや大きいようです。
バッテリーケース蓋部分のワイヤーは実物に比べて細く長いです。
正面です。レンズ部分の大きさがレプリカのほうがやや大きくなっています。
背面部分です。背面カバー部分の形状(レンズ側)にやや違いがあります。
レンズの透過具合ですが、エボリューションギア EXPS3 ホロサイトレプリカもレプリカにしてはかなりクリアですが、こうして実物と並べてみると実物のクリア度の高さがご理解いただけると思います。
実物EXPS2ホロサイトのレティクルです。こちらはグリーンのレティクルとなります。
画像では分かりにくいと思いますが、ホログラム投影のレティクルなので細かいドットでレティクルが形成されています。
エボリューションギアEXPS3ホロサイトレプリカのレティクルです。LEDを点灯しているだけなので細かいドットの集合体ではありません。もちろん通常使用では全く支障はありません。
東京マルイ製89式小銃固定銃床ガスブローバック(多少カスタム済み)に載せてみました。
89式小銃も20式小銃の発表で古さを隠せなくなりましたが、64式小銃が未だに現役(予備自衛官訓練用など)を退いていませんしまだまだ第一線で活躍することでしょう。
レイルマウント(マルイ純正)への取付の際にガタつきがあったので、マウント右側のマイナスネジを締めて調整しました。
使用する工具はできればコインドライバーのようなやや厚めのマイナスドライバーが良いと思います。(筆者はコインドライバーを使用しました)
ネジを締める際はQDレバーを解放状態にしてネジを締めてください。QDレバーをロック状態ではネジを締めることができません。
89式に搭載状態で点灯しました。
レプリカ製品にありがちな光源(ここではLED)の映り込みがほぼありません。これまでのレプリカ製品だと少し視点を変えただけで光源のLEDが映り込んだりしていました。レプリカ製品とはいえ、ここまで改良されているとは正直驚きです。
レティクルのサークルやドットも滲みが少なく、視認しやすいかと思います。
ゼロインは右側のエレベーションネジとヴィンテージネジで調整します。こちらもコインドライバーサイズのマイナスドライバーで調整するのが良いでしょう。調整の際はネジの回し過ぎに注意してください。無理に回すと内部の調整部分が破損します。
振動に対しては、89式ガスブロ―バックのリコイル振動では接触不良による突然の消灯等はありませんでした。(この89式にはヘヴィーボルトを組んでいるので、ノーマルよりもリコイルは大きめです。)
ガスブローバックガンや次世代電動ガン、BOLT製リコイル電動ガンなどでも安心して使えます。ダットサイトは等倍でズーム機能を有しないため、状況によりマグニファイアを併用するのもありかと思います。
EOTech G33マグニファイアレプリカを載せてみました。(ちなみにこのマグニファイアはエボリューションギア製ではありません)
かなりいかついイメージになります。
マグニファイア越しのレティクルは、マグニファイア無しに比べて拡大されます。倍率は3倍固定です。
実際に使う場合、どうしてもレティクルが中央に位置しないことがありますが、マグニファイア側で補正が可能です。(当たり前のことですが、ホロサイト側はゼロインしたままです。)当然、重量は増えるので体力勝負となります。
エボリューションギア EXPS3ホロサイトレプリカのレビューまとめ
エボリューションギア EXPS3ホロサイトはレプリカとしては非常に再現度が高い製品と言えます。
(版権の良し悪しは別として)実物に迫るロゴ刻印やロック付きQDマウントの再現など、容易に実物を入手できないユーザーには十分満足できる内容です。
レンズに関しても従来のレプリカ製品に比べてクリアな視認性を確保できています。バッテリーケースも従来品(~2019年モデル)から改良されていて、リコイルのあるエアソフトガン(次世代電動ガンやガスブローバックガン等)に使用しても振動による接触不良が発生しにくくなっています。
欠点を挙げるとすれば、
- 電源ONの操作に手間が掛かること
- NVモード未搭載なのでNVボタンで電源ONできると使いやすさがUPすると思われる
- レティクルの輝度がやや足りないこと
- 晴天時の屋外では最大輝度でもレティクルが確認しづらい。曇りならば普通に使えそう
- インドアでの使用であれば逆に十分過ぎる輝度が確保されている
- もう少し輝度が上がると屋外でも視認性がより高くなると思われる
レプリカゆえ実物に比べて欠点もありますが、ゲームでの使用に限れば十分使用に耐える製品だと思います。インドアでの使用であればかなり満足できる製品だと言えます。
実物のEXPSホロサイトの利点を挙げるならば、
- 実物ゆえの堅牢さ、防水性
- 実物を所有しているという満足感
価格も実物とレプリカでは10倍程の差があります。まずはレプリカを使用してみて、満足できないと感じた時は実物を選択肢とするのもありだと思います。
コスパを求めるならレプリカは合わないことも…
ただし、デザインを重視したい人、そのモデルの外観にこだわりがある人は、価格が安価で入手も比較的しやすいので検討してみても良いかもしれません。
レプリカはそもそもメーカーからは黙認されているグレーな代物であり、また製造元も不確定で、今回レビューしたものと内容異なる可能性もあります。そして、実際にサバゲーでの使用を検討しているなら、性能に対してコスパが悪いことも多いです。
実用を少しでも検討していれば、性能の良い安価な実物ドットサイトの使用がおすすめです。筆者はこちらのドットサイトをオススメします。
また、おすすめの光学機器のレビューはエボログを参考にしてみてください。